相続した不動産を売却する流れ|必要な準備と専門家連携

(1)相続した不動産を売却する場面
相続手続きでは、相続した不動産を売却する場面があります。
たとえば、被相続人が住んでいた家が空き家になる場合や、不動産をそのまま分けることが難しい場合、相続税の納税資金を確保する必要がある場合などです。
不動産は預貯金のように簡単に分けられるものではないため、売却を前提に相続手続きを進めることもあります。
(2)不動産売却を伴う相続手続きの流れ
相続した不動産を売却する場合、一般的には次のような流れで進みます。
① 不動産の状況を確認する
② 売却に必要な費用や手続きを整理する
③ 遺産分割協議を行う
④ 相続登記を行う
⑤ 宅建業者へ媒介を依頼する
⑥ 売買契約・引渡しを行う
⑦ 売却代金を相続人間で精算する
令和6年4月1日から相続登記は義務化され、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の申請が必要とされています。
(3)多くの専門家や業者との連携が必要になる
相続不動産の売却では、行政書士だけで完結するわけではありません。
状況に応じて、次のような専門家や業者との連携が必要になります。
・司法書士
・宅建業者
・土地家屋調査士
・税理士
・家財処分業者
・建物解体業者
たとえば、相続登記は司法書士、不動産の売却活動は宅建業者、測量や境界確認は土地家屋調査士、譲渡所得税の申告は税理士と連携する場面があります。
(4)売却前に確認したいこと
不動産売却を進める前には、売却価格だけでなく、必要経費も確認することが大切です。
たとえば、
・家財処分費用
・建物解体費用
・測量費用
・仲介手数料
・売買契約書の印紙代
・固定資産税等の精算
・税務申告に関する費用
などが発生する場合があります。
不動産売買契約書については、一定期間、不動産譲渡契約書に係る印紙税の軽減措置が設けられています。現在の軽減措置は、令和9年3月31日までに作成される契約書が対象とされています。
(5)売却価格だけで判断しないことが大切
不動産を売却する際には、「いくらで売れそうか」だけではなく、「最終的にいくら手元に残るのか」を考える必要があります。
高く売れそうに見えても、解体費用や測量費用、税金などを差し引くと、想定より手取り額が少なくなる場合もあります。
そのため、相続人間で話し合う前に、売却見込み額と必要経費を整理しておくことが重要です。
(6)遺産分割協議との関係
相続不動産を売却する場合、遺産分割協議書の内容も重要になります。
誰が不動産を相続するのか、売却代金をどのように分けるのか、売却にかかる費用を誰が負担するのかなどを、できるだけ明確にしておく必要があります。
ここが曖昧なままだと、後から相続人間でトラブルになる可能性があります。
(7)実務上のポイント
相続不動産の売却では、次の点が重要だと感じました。
・不動産の状態を早めに確認する
・売却費用を事前に整理する
・相続人間で方針を共有する
・必要に応じて専門家と連携する
不動産売却は、相続手続きの中でも関係者が多く、時間もかかりやすい手続きです。
そのため、早めに全体像を整理することが大切です。
(8)まとめ
相続した不動産を売却する場合、単に不動産を売るだけではなく、遺産分割協議、相続登記、売却活動、税務申告など、複数の手続きが関係します。
そのため、最初の段階で売却の流れや必要費用を整理し、専門家と連携しながら進めることが重要です。
私自身も学ぶ中で、不動産売却を伴う相続では、事前準備と全体の見通しがとても大切だと感じました。
(9)相続手続きでお悩みの方へ
相続手続きでは、「相続した不動産をどうすればよいか分からない」「売却したいけれど、何から始めればよいか不安」と感じる方も多いと思います。
そのような場合には、専門家へ相談することで、必要な手続きを整理しやすくなります。
相続手続きについてお悩みの方は、キジムナー行政書士事務所のホームページよりお気軽にご相談ください。
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